精神的なストレスによってもひきおこされるみじかな病気として、もしもの時のためにぜひ知ってもらいたい「てんかん」の事
皆さんは。「てんかん発作」という言葉は聞いたことがあると思います。もし愛犬が発作を目の前で起こしていたらと思うとパニックになっちゃうかもしれません、実は、てんかんは脳の発作が原因なので、短かな病気なんです。小型犬種のチワワはアニコム白書の調べでは、「7位にてんかん」が含まれています。犬は小型の犬種が好まれるため、無理な品種改良が行われてきた結果とも言われています。
小型犬では、若い犬が発症し、また、シニア期になってもてんかんを起こす子もいますので、注意が必要です。
けいれんや発作で有名な「てんかん」は愛犬や飼い主にとって大変恐ろしい症状です。
今回の記事では、この「てんかん」についてわかりやすく、重要なポイントも詳しく記事にし、「もしもの時に」役立つ情報を掲載したいと思います。
目次
犬の「てんかん」とは
医学的には「脳の慢性疾患」によって、「脳の神経細胞(ニューロン)に突然発生する激しい電気的な興奮により繰り返す脳発作の事」です。
なんか、難しいね
てんかんの原因
てんかんが起こった時は、治療するために原因を考える必要があります。まずは原因の追求が必須です。てんかんを起こす原因によって分類してみましょう。
症候性てんかん(構造的てんかん)
てんかんの原因が脳自体の問題、例えば脳の炎症(脳炎)や脳腫瘍などの脳の病気が原因で引き起こされるのを症候性てんかんと呼ばれ、「高齢な8歳以上の犬」で生じます。
- 症候性てんかんの原因
- 水頭症などの生まれつきの脳の異常
- 脳炎
- 脳腫瘍
- 脳血管障害
特発性てんかん
脳の先天的な問題によって引き起こされ、原因が不明な場合のてんかん発作を「特発性てんかん」と呼び、遺伝性です。
この特発性てんかんは「比較的若い5歳未満の犬」で発症します。
「脳以外の原因によるてんかん発作」を反応性てんかん発作(急性症候性発作)と呼ばる脳発作。肝不全・門脈シャントや低血糖による発作またチアミンなどの栄養不足や中毒によって発作があります。
50%vs50%の法則
症候性てんかんなのか特発性てんかんである可能性は50%ずつなので、てんかん発作を起こしたら、脳の障害を疑う必要があります!!
症状別てんかんの分類
硬直性発作
重責発作
てんかんが起きた時にやったあげたいこと
「まずは、焦らない事です。」
我が子が苦しんでいる姿を見るのは辛いと思いますが、動揺せずにかかりつけの動物病院や夜間救急の動物病院に電話しましょう。
てんかん発作時に無理やりお薬を飲ませようとしても、うまく飲ませられない可能性が高く、事故につながったり、逆に愛犬にストレスをかけてしまうかもしれません。また、てんかん時にお尻に座薬を入れようとしても困難な場合があります。
動物病院ではてんかん時にお薬を吸入させるキットがありますので、もしもの時の際に持っておくのが良いでしょう。
病院に伝えること3ポイント
いつ?
何時ごろなのか?
その時の天気などの気候状態
愛犬自身のストレス要因
愛犬の環境変化(引っ越しや新たな家族など)
どれぐらい?
1分以内なのか
5分以上なのか
1日に何回なのか?
どんな症状のてんかんか?
強直性
脱力性
部分発作
動物病院に行きましょう?
動物病院での検査
一般身体検査
いつ・どれぐらい・どんな発作かを獣医師に伝えて、身体の反射などをチェクしてもらい、体温・聴診・血圧などのバイタルサインのチェックも行います。
血液検査
肝臓疾患では肝機能不全、また腎不全による尿毒症、糖尿病などによって、脳発作が生じる場合もありますので、血液検査を行いましょう。、
甲状腺ホルモン検査
甲状腺ホルモン検査も血液検査で測定可能なので、チェックしてもらう必要があります。
犬は甲状腺機能が低下しやすく、甲状腺ホルモンが低くなるとけいれん発作を発症してしまいますので忘れずに測定してもらいましょう。
MRI検査
脳内に腫瘍や炎症、出血があっても、血液検査などでは脳内の状況が把握できませんので 神経の検査はMRI検査が必須です。しかし、一般病院にはMRI検査の機械が導入されていませんので、動物検診センター「キャミック」などの検査センターに紹介してもらう必要があります。
MRI検査のメリット
脳内とその他の神経などを検査が可能
MRI検査のデメリット
全身麻酔が必要
検査費用が高額
専門の検査センターに行く必要がある
5分以上の発作は脳に深刻なダメージを与える可能性がありますので、動物病院での緊急処置が必要になります。てんかん発作を起こしている愛犬を見ていると5分はとても長く感じると思います。その間に、動物病院に電話して、来院して緊急処置の対応可能かどか確認をとる必要があります。
「病院から処方せれる薬とてんかんの治療のゴールについて」次回の記事で紹介します。