毎月のフィラリア予防薬を飲ませるのに大変な思いをしていませんか?
「なかなか、愛犬がフィラリアの薬を飲んでくれない」「残してしまう」など、毎月の重要な予防薬を飲ませるのに苦労している飼い主さんからの相談を受けます。
その時の、アンサーアイテムがフィラリのスポットタイプの予防薬です。このスポットタイプは皮膚に塗るだけの経皮吸収型(皮膚から薬が吸収されるタイプに薬)なので、お薬が苦手な子も簡単に使用できます。
今回はフィラリ予防薬のスポットタイプ「レボリューション」についてご紹介していきます。
目次
フィラリ予防薬は3種類!
- スポットタイプ 1ヶ月に1回 首の後ろにスポットする
- 内服薬 1ヶ月に1回 薬として飲ませる
- 注射 1年に1回 フィラリ予防注射をする
スポットタイプの薬の基本
皮下吸収型の滴下するタイプの薬は、基本的に以下のポイントを知っておく必要があります。
お薬をつける場所
お薬をスポットする場所はとても重要です。
薬をつける(スポット)する場所は「首の背中側」が基本。
つけた場所を愛犬が舐めとってしまったりしない場所につける事!
薬がちゃんと皮膚につくように毛をかき分けて地肌をまず確認!しっかり皮膚につける事!
お薬をつけた場所を一定時間触らないこと
皮膚吸収型の薬は付けたあと、薬剤が取れてしまうので2時間はシャンプーができません。
また、付けた直後に触ってしまうと、せっかく薬が取れてしまうので、なるべくは触らないようにしましょう。
レボリューションの成分
成分は「セラメクチン」です。
セラメクチンは、1980年代にファイザー社により発見された新規のアベルメクチン類(イベルメクチンの仲間)です。
安全性
生後2ヶ月の子犬から妊娠中・授乳中の母犬も使用可能な安心・安全な薬です。
セラメクチンは、新規のアベルメクチン類で、安全性が高く、イベルメクチン感受性コリー犬における安全性が認められている。
つまりMDR-1遺伝子の変異があっても安全に投与が可能という安心な薬。
急性経口毒性試験において、 経口剤として使用されている寄生虫駆除薬と同等の値(高いLD50値=毒性が 低い)を示しました。この試験からも、セラメクチンの高い安全性が確認されています。
つまり、もし愛犬が舐めてしまっても、安全なんだね。
フィラリア・ノミ・ミミヒゼンダニの3種類の寄生虫予防
1ヶ月間のフィラリア・ノミ・ミミヒゼンダニに予防・駆除・効能
レボリューション 6%の有効成分セラメクチンは、薬剤投与後すみやかに皮膚から吸収され、血流に入り体内を循環していきます。
全身のあらゆる組織や皮膚(皮脂腺および毛包)に分布し、細胞内に貯蔵されます。貯蔵されたセラメクチンは、全身の組織や 皮膚において、十分な濃度を維持しているため、1ヶ月間は犬の体に寄生する様々な内部・外部寄生虫に対して効果を発揮します。また、フケや毛にもセラメクチンは貯蔵されているため、接触する環境中のノミの卵、 幼虫に対しても効果を発揮します。
よって、スポットすると1ヶ月間はフィラリア・ノミ・ミミヒゼンダニに予防・駆除・効能があります。
どれぐらいの効果があるのか?
フィラリア幼虫の駆除
イヌのフィラリア幼虫(L3)50匹を感染させた後、30日後にレボリューションを塗布したところ・・
112日には駆除率100%!
ノミの駆除効果
ネコノミを100匹を寄生させレボリューションを塗布したところ・・・
、48時間後には駆除率100%!
ノミの予防持続時間
イヌノミ・ネコノミにおいて、レボリューション塗布したところ・・・
1ヶ月間は90%の予防の持続効果!
ノミの卵の駆除率
レボリューション塗布後48時間後に、ノミの卵600個を感染させたところ・・・
ノミ卵駆除率100%
ミミヒゼンダニの駆除率
ミミヒゼンダニに感染している犬にレボリューションを塗布したところ・・・
1ヶ月後・2ヶ月後で駆除率100%
フィラリア検査が必要
フィラリア幼虫に対して駆除率100%という結果から、安心して使用することができます。しかし、レボリューションもフィラリア予防薬の1つであり、予防前提のお薬なために、使用前に必ず検査が必要になります。
レボリューションを使用する前には必ず、フィラリア検査が必要です。
フィラリア検査について
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マダニには効果がありません
セラメクチンはアベルメクチン類(イベルメクチンの仲間)の一種なので、マダニなどの昆虫には効果がありません。
開封の仕方
子供が間違って開けないように、ピペットは特殊な構造をしています。キャップとピペットとの間には隙間があり、押し込むことで、ピペットに穴が空き、薬剤がスポットできるようになっています。
まとめ
レボリューションはフィラリアだけではなく、ノミマダニ・耳ダニの駆虫薬・予防薬として安全に使用できる優れた薬です。
特にコリー犬などのMDR-1遺伝子変異を有する犬にも使用可能で、また生後2ヶ月齢から使用もでき、子犬に多いミミダニ対策にはベストです。
また、飲み薬ではなく、スポット薬なので、お薬が嫌いなワンちゃんにはストレスが無く投与できますし、飼い主さんにとっても安心できます。
ただ、「マダニには効果が不十分」「ピペットの開封が少々力がいる」のが難点です。
暑くなるとノミの感染が増えてくる時期なので、もしノミを見つけたら、レボリューションは2時間で効果を示すので、ぜひ使用してみてください。