ワンコの私からあなた(飼い主)へ伝えたいこと
①私の寿命は10年から15年しかありません。その短い期間に一番辛いことは、「あなたと離れることだ」ということを知っておいてください。
私たち飼い主は、犬の寿命を知っているからこそ、その間は自分自身の健康に注意しなければなりません。なぜなら飼い主が幸せでないと、犬は悲しむからです。犬の人生の航海を幸せで過ごすために、私たち飼い主である人間はより健康で幸せである必要があります。
②私に時々話しかけてください。言葉はわからなくても、あなたの愛情や想いは十分にそれで届きます。
愛犬には「ありがとう」を言いましょう。人は1日に4回以上ありがとうと言葉に発することは、自分自身の幸せになるという意識調査があります。
③私を信頼してください。私はあなたの全てを受け入れ、無条件の愛と共に信頼をします。
犬を愛することができれば、愛の存在を知ることができます。愛が信頼の基礎となるように、彼ら愛犬たちは無条件に私たちを愛してくれています。
④あなたが私に何を求めているのか、を理解する時間をください。私はあなたの幸せを望んでいますが、理解するのに時間がかかるのを知っておいてください。
私は言語を理解できるように生まれていません。愛する飼い主さんの言葉を一生懸命聞いて、理解できるように勤めますが、繰り返し、忍耐強く教えてください。
⑤私を長い間怒ったり、罰として閉じ込めないでください。あなたには私以外にも友人や幸せ、楽しみがあると思いますが、私にはあなたしかいないのです。
私には学校もなければ、友人もいません。ただ、飼い主さんの笑顔や存在こそが至高の喜びで幸せです。
飼い主さんの幸せが私にとって最高の幸せであるということを知っておいてください。
⑥あなたが、私に対して「どう接してくれたか」を私は生涯忘れません。
私に向けた愛情は、私の人生の一部となり、最後の時まで、忘れることはありません。私を愛してください。
⑦私をむやみに殴ったり傷つけたりしないでください。私には鋭い牙や歯を持っているのにも関わらず、私は、あなたを傷つけたりしません。
私が持っている鋭い牙は飼い主さんを守るためにあります。あなたが困っていたり、攻撃を受けているときに使うために、ボディーガードのために与えられた唯一の武器です。
⑧私があなたのいうことを聞かないとか頑固者だとか、寝てばかりいると言って叱る前に、私が何かの原因で苦しんでいないかを気づいてください。もしかしたら、食事に問題があるかもしれないし、病気で弱っているかもしれません。私は病院には自分で行くことができません。
私は自分の病気を表現できません。苦しかったり痛かったりしても、伝えられません。
救急車も自分では呼べません。私の本当のドクターは飼い主である「あなた」だということを知っておいてください。
⑨私が年を取っても、私の世話をしてください。あなたも私同様同じように年をとるのですから。
私には老人ホームがありません。愛する飼い主さんと共に一日でも1時間でも1秒でも一生にいたい。その時間を愛する飼い主さんと共有するのが最高の過ごし方です。
⑩最後のその時まで一緒にそばにいて欲しい。「もう見てはいられない」「いたたまれない」と言って離れないでください。あなたが側にいてくれるだけで最後の日も安らかに逝けるのですから。忘れないでください。私は生涯あなただけを一番愛し続けます。
病める時も、最後の時も私と一緒にいてください。あなたに悲しい思いをさせたくはないのですが、愛するあなたと最後の時を迎えるのが私の最後の仕事です。お別れをする時は一緒にいて欲しい。
私がいなくなっても、私を忘れないでください。そしてまた生まれ変わった私と愛ある人生を歩むために健康でいてください。いつか会いに行きます。
この最後の文章は私が獣医師になって15年、深く考えた言葉です。
犬は飼い主を一生愛し続けます。そしていつか別れがやってきます。それは、飼い主にとって人生で最悪の出来事そのものです。人生を変えてしまう。しかし、犬は生涯を終えても、飼い主の人生を愛情を持って見守るでしょう。なぜなら、彼ら、犬達は飼い主の守護神だからです。だから、お別れが来ても、あなた(飼い主)が必要だと感じた時は、生まれ変わって何度でも会いに来ようとすると私は信じてやみません。
死は終わりではありません。彼らのためにも残された私たちは健康で幸せに生きる責務があります。
そのために、無償の愛情を注いでくれたのだから。